「えっ、そんな短い時間で…。ホントにこの黒ズミが取れるんですか?」
「お参りはブラシ持参で、いつも磨いていたんですの…」
この奥様は、清潔かつ几帳面に毎日、“竿石”の頭から、“芝台”そして“側石”まで洗って磨いていたのです。
「でも、いつもいつも、どうしても二つの石のつなぎ目、そうここの角のところの黒ズミが取れないんです…」。
つまりは竿石と上台、上台と中台、中台と芝台など、接合部位で、経年で必ずと言ってよいほど見られる「黒ズミ」のスケール化(固着)の起こる部位のことです。
「もうムキになっちゃってね。ワイヤーブラシとか買ってきて、こすったりもしたんですけど…」。
確かに、かわいそうに、墓石のあちこちに引っかき傷が確かに何ヶ所かありました。
業者の方の多くは、“研磨で再生を”とご提案される、とお施主様からお聞きします。
確かに「現地でハンディ研磨機を使う再生」も、価値あるシステムに違いありません。
しかし思うに、お施主様は、「ピカピカ再生もさる事ながら、むしろ経年で付着したコケ、モ、カビ(地衣類等)、あるいはサビ、水アカ、黒ズミ、鳥糞、樹木の汁染み等を取り除くことが急務」で、ご自宅のお掃除感覚の除去、をお望みなのではないでしょうか。
この場合のケアーの手順です。

この間、時間にしてわずか45分、使用した機材は、バケツの水、刷毛、歯ブラシ、特殊ケミカル程度のものでした。
もちろん、洗浄の前後には、お施主様にご挨拶・合掌をいたしました。
我が家の清潔な玄関で「いってきま~す!」、そして「お帰りなさい!と交わす“至福”を、第二の棲家にも当てはめて考えたいものです。
