墓石石材事例010-御影石のベニヤ染み?-

□月○日「長いトンネルの暗さ」を抜けると、その先にはどのような空と風が薫るのかしら…?と思いを馳せながら、アクセルを踏み続けました。
日本で有数の長さで知られる、中央自動車道のトンネルをくぐり抜け、今回は信州、長野市での「石材ケア」に馳せ参じました。
当日は悪しくも曇天、雨模様の空に山肌の紅葉もくっきりとは散見出来ないながら、霞む彩りが”風情ある…”を想い起こさせます。
さて「芝台にベニヤのシミが出てきまして…」とは、ご依頼主からの仕儀です。
建立後短期日の変質に”再建立も”とお考えのお申し越しは、ご担当者の熱意あるご説明からも伺えます。
変質箇所は合計3ヶ所、写真と同様な現れです。早速施工の段取り、と相成りました。

    


施工前▲

ケアの手順です。

  1. 除塵し、必要箇所を養生。
  2. 清水により、十分な洗浄
  3. 続いて、シミ除去剤を使用し反応を見ながら除去作業を繰り返します。

しかしながら、拝見するに恐らくこの現象は単なる”ベニヤ染み”のみとは限らず、 俗に広く「サビ色変質現象」といわれる汚れの一種と思われました。
というのも、経験上、仮に”ベニヤ染み”であればこの時点でかなりの部分が除去剤に反応し、除去できるケースが多いからです。

  1. そこで未除去部位にはサビ専用除去剤を投入。ウエス、シップで翌日まで反応を待ちます。
  2. 12時間以上のシップによりほぼ除去が完了。

”サビ色変質”を吸い込んだウエスは、当然ながら当初の純白から黄変しています。
ご担当者は、珍しげに何度もデジカメのシャッターを押しておられました。
「墓石を展示・販売する折に木敷き養生剤やベニヤ板等の上に設置する場合は、 時間の経過により根石、芝台などに何らかの変質現象が伴いかねません。
極力避けるようにいたしましょう…」というのが、私の謂いです。
ご存知のように、石は呼吸しています。甘酸っぱい信州リンゴを丸カジリした晩秋の信濃路でした。

ドレストン施工
施工後▲

※石材呼称は、”御影石”、”大理石”、”ライムストーン”等の通称に従います。