△月□日 大正5年2月の建立ですから、ざっと90年の時間をこの地で見つめていらっしゃった事になります…。
地球や人類全体の流れからすれば、ほんの一瞬(フラッシュ)な流れであるとしても、やはり、石碑(追碑)に刻まれた文言(もんごん)が明らかになるに従い、
携わる我が身も”凛”と引き締まります。
東京都内の広いメインストリートを一歩は入れば…。
その歩みを進める道は、普通自動車がかろうじて通り抜けることができるほどの隘路(あいろ)が続き、寺院が散在する、
寂とした空間に、私も思わず、「アースダイバー(Earth Diver、中沢新一著者)」気分の足取りになりました。
「遠くの霊園より、近くの寺院墓地を…」とは、今回のご依頼者である石材店さんのPRキャッチフレーズです。「ふむ、なるほど…」と私。

さて作業手順です
今回の案件は、我がドレストン会在京の、お若い担当者にお手伝い願いました。
梅雨の晴れ間の一日は蒸し暑く、もう作業開始より”汗だく”といった姿に、初夏の陽は容赦なく、彼のメガネも曇りがち。
それでもキビキビとした所作は私にとって眩しいものです。< br/>
この案件はいわゆるリニューアル、新設されるのは立派なデザイン洋墓ですが、石材店様も「これならご新設の洋墓に対しても遜色」なく先祖様にお帰りいただけます…。
きっとお客様もご納得されますよ…。」
時を大切にする心、ご依頼の石材店さんにこそ、この地の「アースダイバー」にちがいありません…。
合掌
※「アースダイバー」中沢新一著(講談社)

※石材呼称は、”御影石”、”大理石”、”ライムストーン”等の通称に従います。