墓石石材事例017-小松系148年目のケア

△月□日 「安政六己末年、って、今から何年前になるのでしたっけ・・・!?」。
並み居る(?)、苔、カビ、藻等地衣類による覆(おお)い、経年の変色、変質現象に、手探りでかろうじて、判読出来た建立の年月日。 現場立会いの石材店ご担当者に、思わず尋ねてみたのでした。

(和暦)安政六己末年は(西暦)1859年、となりますから、実に148年間(!)の久遠(くおん)を座していらっしゃった事になります。
実はこれ、既にご紹介申し上げた、「アースダイバー」石材店さんの再度ご依頼いただいた案件なのです。

前回の墓石リニューアル時に実地された、古のご先祖様の墓碑を大切にした現代洋墓とのコラボレーション(この場合併設になりますね)をご覧になって、 お客様ご自身が納得され、再びご依頼とお聞きしました・・・。

棹石二基は魂抜きをなさり「ケア」作業に適するように配置されていました。ありがたいことに、私ども作業者にもお気づかいされての事なのです・・・。

進行は心配されたほどのひび割れ、欠け等は少なかったものの、覆う地衣類等の除去は慎重を極め、気合と、心を込めました。

    
ドレストン施工
施工前▲

では、ご挨拶、合掌からの手順です

  1. 除塵、清水洗浄
  2. 地衣類等の特殊専用除去剤を、たっぷり。時間を計りながら、塗布を繰り返します。
  3. ケミカル効果を確認した後、ブラッシングします。
  4. 希釈した専用中性洗浄剤で、しっかりリンス洗浄。

これぞまさしく!と思える皐月の空と風は、作業で汗ばむ私にも”爽やかさ”を吹き寄せてくれました。合掌

★手元の年表(日本史年表~岩波書店)で、安政六己末年の項を調べてみました。 西暦1859年。言うところの「安政の大獄」等により、人心不安が激化され、江戸城本願本丸の火災、吉田松陰の処刑、続く万延元年・1860年「桜田門外の変」大老井伊直弼害死等など、 つまりは、時代は近代への”うねり”を経験する事になります。

ドレストン施工
施工後▲

※石材呼称は、”御影石”、”大理石”、”ライムストーン”等の通称に従います。