建築石材事例004-彫象洗浄ケアー-

「オゥ~ッ、ワタシノマリアサマガ。コンナニキレイニナリマシテ…」遠くフィリピンより最近赴任されたシスターのお言葉。カタコトの日本語ながら、その感動ぶりは十分に伝わってきました。「キットキット、オヨコビ(およろこび?)デショー!」胸の前で十字を切り、軽く膝を折ってのご挨拶でした。
今回は、欧州の遥かこの地で50年以上と伝統のある教会の〈イエス様〉〈マリア様〉の彫像、しかも当時のままの大理石造りの神様のケアです。当初ご依頼された石材店の方には汚れでわかりにくかったのでしょうか、いずれも人造石製、との前情報でした。
〈イエス様〉は、屋外2体、教会内に1体、〈マリア様〉は、屋内外共に1体ずつです1日1体を目安にケア、毎朝「おはようございます」、夕刻帰り際には「明日また参ります」と、お声がけしていました。

施工前
施工前▲

さて、そのケア手順です。

  1. 必要箇所を養生します。
  2. ハンディーな柔らかいブラシで、お姿全体のほこりを落とします。
  3. 大理石専用の中性ケミカルを塗布(刷毛を使用)。
  4. ケミカル効果を促すために、時間を置きます。
  5. 適温のスチームを利用して洗浄します。
  6. 乾燥後、浸透性の保護剤を塗布します。

間近でケアさせていただきながら、マリア様が我が子イエスを抱く表情の柔和さ、瞳の輝きに、改めて自分の心を聴き掌てつつ、上村公園の『母子』に垣間見た絵筆を想いながら、お顔を見入る私の手は、いつしか止まっていたのでした。

※石材呼称は、”御影石”、”大理石”、”ライムストーン”等の通称に従います。
※写真は屋内イエス像になります。

▼施工後
ドレストン施工後